20080630

雨の日に黒を着てはいけない。

太宰の『斜陽』だったかにあった一文です。

雨の日に黒を着てはいけない。


雨の日の景色はいつもと違う。

空は灰色
草木は青みに濃くぬれて深く、
個々のものは鮮やかなのに風景はにぶく見える。


黒い服を着ると、くらく埋没してみえるんだろうね。
かといってパステルカラーは合わない。
きっとビビッドな赤や黄色、緑なんかが
雨の日の風景には映える気がする。


天気にあわせた服のコーディネートがたいへんなら、
せめて傘は明るい色を持ちたい。


と、ピンクの傘を買った。


明るい色の、持ち手の華奢な傘をもつと、自然と扱いがやさしくなる。
身の回りのもので、人間は少しだけ変われる。

…たまにはスカートもはかなくちゃ。


電車の中も、うすいピンクかグリーンに塗り替えればいいのになー。